7月4日、365日野草生活®のんさん、帰化植物見本園ボランティアの塩崎さん主催の「野草さんぽ@帰化植物見本園」が開催されました。
あいにくの天気でしたが、去年の秋以来の対面でのツアーということで、もちろん参加してまいりました!
前回↓
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【エリア1】
カタバミ科。北アメリカ原産。立ち上がる分、高い位置に実をつけるので種を遠くに飛ばせるそう。★
オオバコ科。ヨーロッパ原産。こちらも、背が高い分受粉に有利なのかも知れない。下から順に咲く。★
キジカクシ科。熱帯アフリカ原産。
ツユクサ科。メキシコ、西インド諸島原産。万年青と名が付くけれどツユクサの仲間。確かにノハカタカラクサなんかに似た花を付けるのですね。
キク科。熱帯アメリカ原産。園芸名カカリア。園芸種に詳しい参加者のまっきーさんによると、オレンジや青の品種もあるそう。
ナス科。北アメリカ原産。英名デビルズトマト。帰化植物園名物のワルな奴。★


茎や主脈に凶悪なトゲがある。
地下茎でも殖えるので抜いても抜いても生えてくる。
【エリア2】
ヒユ科。北アメリカ南部原産。大阪府堺市の浜寺海岸で発見された。一時帰化植物で、日本には定着しなかった。自生地が開発でなくなってしまったので、大阪では帰化植物にもかかわらず保護されているそう。
マメ科。地中海沿岸原産。英名アルファルファ。牧草として持ち込まれた。栄養価が高く、健康食品として注目されているそう。
セリ科。ヨーロッパ原産。薬用として持ち込まれた。。昔はクソニンジンやドクニンジンも栽培していたそう。クソニンジンからはマラリアの特効薬が得られ、ドクニンジンにはソクラテスの毒殺に使われた毒が含まれているらしい。


赤い点がある花とない花がある。理由は不明。


セリ科。地中海沿岸原産。フェンネルのこと。球根があるタイプと株立ちするタイプとがあるらしい。




タデ科。北インド~中国原産。ソバと同じく実ができるが、えぐみがあり美味しくないそう。葉も食べられるが、シュウ酸が含まれているのですっぱい。★
【エリア3】


シソ科。ヨーロッパ原産。チョロギと違い芋はできない。トウバナに似ている。
マメ科。中央アジア原産。品川区で発見された。水辺によく生えている。
クマリンが含まれているので桜餅の匂いがする。乾燥させると強くなる。
通路に侵食してきた株をいただいたので、乾燥させてポプリにした。


マメ科。中央アジア原産。シナガワハギよりも花期が早い。匂いは同じ。
シソ科。日本在来。
シソ科。ユーラシア原産。レモンバームのこと。


シソ科。地中海沿岸原産。オレガノのこと。
シソ科。ヨーロッパ原産。スペアミントのこと。
シソ科。ヨーロッパ、北アメリカ原産。
シソ科。ヨーロッパ原産。アップルミントのこと。そこらに大繁殖しているのはだいたいこいつ。★
ツユクサ科。北アメリカ原産。雄蕊の細胞が大きいので実験によく使われる。私の祖母は卒論でこの細胞の原形質流動を研究したらしい。★
ナス科。南アメリカ原産。かわいい見た目だが、地下茎で大繁殖する。
ナス科らしい実をつける。
確かにハコベにちょっと似ている。葉は嫌な臭いがする。
【エリア4】
バラ科。北アメリカ原産。ブラックベリーの原種。トゲが強く、植えると大変。
キク科。地中海沿岸原産。


ゴマノハグサ科。ヨーロッパ原産。実の中に埃のように小さい種がたっぷり詰まっており、その数一株三万~五万。鉄道沿線に拡がる鉄道花。★
アオイ科。地中海沿岸原産。


矢の根の由来。
キク科。北アメリカ原産。その辺で見かけるのはだいたいこいつで、標準和名オナモミは絶滅の危機。
アオイ科。メキシコ原産。
アオイ科。インド原産。


ケシ科。メキシコ原産。定着はしていない。
ケシ科。メキシコ原産。花もアザミゲシに比べて白っぽい。


【エリア5】
アオイ科。インド原産。モロヘイヤのこと。種や花は有毒。ツナソの名前の通り、繊維がとれる。
キク科。北アメリカ原産。葉がやや細い方がイヌキクイモ、幅広い方がキクイモ。イヌキクイモは芋が肥りにくい。★


キク科。熱帯アメリカ原産。標準和名はアメリカブクリョウソウ。沖縄に帰化しているが関東にはない。


オトギリソウ科。ヨーロッパ原産。葉や花に散る黒い点を、兄が弟を斬ってしまったときに飛び散った血飛沫に見立てて「弟斬り草」という。


アカバナ科。アメリカ大陸原産。マツヨイグサやメマツヨイグサに比べてデカい。★
かわいいね。
【エリア6】
ヤマゴボウ科。北アメリカ原産。英名インクベリー。子供のとき色水を作るのによく使ったが、全草が有毒。★


赤みが強い個体もある。


キク科。ヨーロッパ原産。アールグレイに入っているアレ。
ヒルガオ科。熱帯アメリカ原産。モミジルコウに似ているが、より葉が細かい。★
【エリア7】
キク科。アメリカ東南部~メキシコ、西インド諸島原産。雌雄異株だが、日本にはこの個体と、挿し木で殖やした個体しかないので結実しない。
ヒガンバナ科。南アフリカ原産。二文字は女房詞でニラのこと。★




【エリア8】


トウダイグサ科。北アメリカ原産。ボンド草のでっかい版みたいなやつ。★
トウダイグサ科。北アメリカ南部原産。ポインセチアの和名はショウジョウボク。★


トウダイグサ科(コミカンソウ科)。インド洋諸島原産。別名ナガエコミカンソウ。★
キツネノマゴ科。メキシコ原産。九州や沖縄に帰化している。
ユウゲショウと同じく雨滴散布。水の刺激で実がはじけ、種がとぶ。


トウダイグサ科。アフリカ北東部原産。


有毒植物だが、種からはひまし油(トムとジェリーでトムがお仕置きに飲まされるやつ)が得られる。実は花材に使われる。


ナス科。南アメリカ原産。明治末期に入ってきた。




【エリア9】
アブラナ科。地中海沿岸原産。
キク科。北アメリカ原産。セイタカアワダチソウより花期が一ヶ月ほど早く、草丈は低い。北海道に多く帰化している。
セイタカアワダチソウは移入当初花粉症の原因となると騒がれたが、虫媒花なのでそんなことはない。
キク科。南アメリカ原産。マリーゴールドの仲間で、いい香りがする。ペルーでは肉料理のハーブとして使われているらしい。


キク科。地中海沿岸原産。チコリーの仲間。美しい花を咲かせる。コーヒーができるらしく、のんさんが試してみたがまずかったそう。
【エリア10】




キク科。北海道に分布。国内外来種として全国に侵略中。
【エリア11】


キク科。北アメリカ原産。別名ハチミツソウ。蜜源として持ち込まれた。舌状花が一定につかない。北海道に多く帰化している。
くるんとした雌蕊がかわいい。
【エリア12】


キク科。北アメリカ南部原産。ヒマワリよりも花は小さいが背は同じくらい高い。


キク科。北アメリカ南部原産。ヒメヒマワリよりも毛が多く、花色も少し淡い。帰化植物見本園では交雑が進み両種の見分けが難しくなってきたそう。
【エリア13】


マメ科。ヨーロッパ原産。






茎に翼がある。


マメ科らしい実をつける。




マメ科。ヨーロッパ原産。
ヒユ科。ユーラシア原産。
【エリア14】
イネ科。南アフリカ原産。
イネ科。地中海沿岸原産。セイバンモロコシにはノギがあるが、本種にはない。
イネ科。ヨーロッパ原産。
ビロードモウズイカの葉は「インディアンのトイレットペーパー」と呼ばれているそう。参加者のおふたりが持ち帰って試してみたところ、とても良い拭き心地だったとのこと。


【エリア15】
カヤツリグサ科。アフリカ原産。メリケンガヤツリに似ているが、草丈が高い。★


アヤメ科。南アフリカ原産。世界中に大繁殖している。日本ではお盆花として人気。佐賀では栽培禁止になっているそう。★
365日野草生活のんさん(@365nitiyasou )シオザキソウさん(@kamekichi777)主催の帰化植物見本園オンラインツアーに参加しました♪
— 長谷川 (@hase2_animal) 2021年6月13日
身近な雑草から、まだあまり拡がっていない珍しい種類まで、豆知識に加えて、栽培維持の苦労話もお聞きできて楽しかったです!
実物を見に行きたくなりました! pic.twitter.com/kL58ouJt9k